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ITUYOGA

特定の流派には属さないハートオブヨガという理念を持ったヨガの先生。

代行レッスンってなに?代行で稼げる講師、稼げない講師

ヨガ指導者

―――「おへやのなか、あつくないですか?」見慣れない講師はぼくに話しかけてきた。ちょっぴり緊張した顔が少し赤かった。ぼくは戸惑いを覚えながらも返事をする。涼しい風がやってきて、ぼくの頬をなでていった。

「代行レッスンって緊張するんだよなあ」と、姿勢をいつもより2割増でよくして坐る。いつもと違う先生のレッスンを受けるときは、独特の緊張感が部屋を包囲しているような気がする。

 

代行レッスンとは

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代行とは当事者に支障があるときなどに、代わってその職務を行うことです。代行レッスンとは本来その時間のレッスンを受け持つヨガインストラクターがなんらかの事情で休まねばならず、代わりのインストラクターを割り当ててレッスンを変わってもらうこと。

代行を任されること

代行には価値があります。ヨガをされている人たちに自分の存在と、自分のやり方をシェアするチャンスが得られること。先生同士のつながりを深めることに役立ってくれたりもします。もらえるお金以外にも報酬があるんです。

あらかじめ休みが決まっている場合

レギュラーのヨガインストラクターがティーチャートレーニングやワークショップに参加せねばならないとこがあります。この場合、あらかじめ休みの日が決まるので代行をお願いすることになります。

ほかにも、子どもの授業参観や三者面談などでどうしても参加しなければならないとか。ほかの仕事の研修などでどうしても席を外せないとか、やむを得ない理由があるときに代行をお願いすることになります。

ヨガインストラクターである以前に、社会に参加するひとりの人間であり、子どもを育てるひとりの親なわけですから社会関係を悪くしてまでムリにレッスンをやらなければならないわけではありません。

急な理由でピンチヒッターを任せる、任される場合

そして、急病や怪我などでレギュラーのインストラクターがこれなくなったり、当日になんらかのトラブルに巻き込まれてスタジオにこれなくなることもあります。ヨガインストラクターも人間ですから、完璧になにもかもこなすことは不可能です。不完全さを受け入れましょう。それもひとつの完全さです。

任されたあなたは、急な要件に驚くかもしれませんが、よくあることです。ヨガスタジオでは年に1度くらいはそういうことがあります。心の準備をととのえ、さっそうとクラスに向かいましょう。そして、急な変更に生徒さんもびっくりするでしょうから、あなたの責任ではないですが一度謝罪をしておきましょう。

代行で稼げる講師

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任されにくい人と、任されやすい人は明確な違いがあります。普段から存在をアピールしておくことも大切ですし、関係を良好に保っておくことも必要です。任せてもらえることには、それだけの価値があります。

安心してお願いできる講師の条件

代行を任せたがっているヨガスタジオも、ヨガインストラクターも安心してお願いできるインストラクターの条件があります。別にすごくスキルがあるとか、知識が深いとかではなく、ごくごくシンプルなものです。それは、「道を尋ねられる人」でいること。

時間的、精神的余裕をもつ

この人になら任せられるという安心感が必要です。それは余裕のある人。

時間的に切羽詰ってギリギリで生きている人よりは、少しでもゆとりがある(ように見える人)に任せたいのが人間の心理です。「忙しい」が口癖の人のところに依頼は舞い込んできません。たとえ「忙しい」としても口に出さないほうが、レッスンを任せてもらえるチャンスにつながります。

 そして普段からヨガを練習している人は、精神的に安定しやすいものです。いいヨガの先生の条件の一つに練習をしていることがあげられます。毎日、数分でもいいのです。自分の練習時間をとることに意味があります。

レギュラーの先生からバトンを受け取り、返す

できればレギュラーの先生からどんな人がレッスンに来て、どんな傾向があるのかをざっくりと聞いておきましょう。バトンを受け取れば、レッスンにのぞむ心構えができていきます。そして、実際にやってみてどんな感触だったのかをレギュラーの先生に返してあげましょう。

  • 体が硬い男性がいらっしゃるので、軽減法を考えておいてほしい
  • 一人だけ年齢が高いので、ケアをしてあげる
  • 股関節を手術した人がいて、開脚が苦手な人がいる

リレーのバトンを受け取り、返すようなコンビネーションが生徒さんの満足度を引き上げてくれます。

生徒さんとの対話、コミュニケーション

代行だからこそ参加者ひとりひとりと対話をすること。これはハートオブヨガの先生がやってたこと。どんなに短くても、代行のクラスに来てくれてる人たちと友達になるつもりで。対話をすると代行レッスンなのに、ぐっと親密な関係のヨガができる。

なんでもいいんです、最初はささいな事から。代行の立場から絡めた話でもいい。冒頭の話のように、温度の話とかね。ヨガインストラクターに必要なことは顔と名前を覚えて、会話をする。 

代行という短い時間ながらも信頼関係ができて質問されたり、話をよく聴いてくれたり。ヨガインストラクターに対話は必要なものだと実感させられる。たとえ代行レッスンであっても、むしろ代行レッスンだからこそ生徒さんと信頼関係を結ぶことが必要なんだよね。

 

するとこんな話が元の先生に話がいくかもしれない。

「あの代行のインストラクターさんもよかったよ」

「先生のお友達のインストラクターさんもさすがですね!」

「先週は急な代行で寂しかったけど、来てよかったです」

 

元のヨガインストラクターさんは鼻高々で嬉しい。そんな人を自分の代行に呼べたのだから。また代行を頼みたいときに頼ってもらえるヨガインストラクターでいたい。そうしていくと自然と代行レッスンだけでなくレギュラーレッスンも頼まれる。

イベントにアシスタントとして呼ばれることだってある。代行を任されるのは信頼あってこそ。スキルとかテクニックではない。これらは全て事実です。代行一本一本への本気度を見せてください。

そのクラスの予習をしておく

「なんだ、当たり前のことじゃん」と思える人は安心してください。代行で担当するクラスの雰囲気をつかんだり、生徒さんの顔ぶれを覚えたりと代行前にすることはいっぱい。ぼくはあるレギュラーの先生が産休とるときに、最後のクラスに参加して全身で雰囲気を噛み締めてきました。

メリットの数々

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  • 音楽活動をしている
  • 芝居をやっている
  • ダンスをやっている
  • ライティングの仕事をしている
  • 翻訳や通訳をしている
  • 助産師をしている
  • マッサージや整体の資格をもっている

あげ続ければキリがありません。誰ひとりとして、同じ人生を歩んでいる人はいないのです。しかもそこに、ヨガのスタイルや流派が絡んでくるのですから、おもしろい。そんな個性豊かな先生が増えている今、ほかのヨガ指導者とコミュニケーションを図ることは大きな刺激になります。

コミュニケーションを深めれば、自分では絶対に考えることのできなかった「自分のポジション」がハッキリしてきます。ポジションがハッキリすると、立ち振る舞いや、磨くべき場所がよくわかるようになるってことです。誰かとの関係性が生まれて初めて、自分というものが浮き彫りになるからです。

ほかの先生の長所が見える

  • サンスクリット語やマントラを多用しつつも、わかりやすく伝える。
  • 健康面に特化した説明を行い、健康に悩む人を助ける。
  • 精神面に特化し、ヨガ哲学的な内容をふんだんに盛り込む。
  • アライメントを重視し、姿勢を良くしていくことを主軸においている。
  • むずかしいアーサナができるように、丁寧なアジャストと指示をする。
  • デモンストレーションを美しく、ダンスのように魅了する。
  • ただただ丁寧に、礼儀正しく、テクニックを伝えるより、コミュニケーションをする。
  • めっちゃいい声で、心地のいいガイドをする。
  • 自分の持つ、ヨガ以外の専門分野を活かして、ヨガを違う視点から楽しませる。
  • ヨガマットの外で、ヨガを楽しめるよう、日常にヨガを取り入れる術を伝える。

もちろん、これは先生たちのいいところのほんの一部。

他人の長所を見つけて言葉にできる人は、自分の長所も言語化できる。

自分にないもの、あるものをハッキリさせる

「自分にはこれがない」ということがわかる。そうすると「伸びしろがこれくらいある」とか「ここは諦めて、他を伸ばそう」と自己分析ができるのだ。そして、自己分析ができるということは、もっと自分の長所を磨くことに専念できる。つまり、自分にないものがわかるということは、長所を見つけることにも等しい。

☑短所は長所を輝かせる

そうすることで、あなたはヨガインストラクターとして一段も二段も成長できます。気持ちも楽になるし、いい勉強になりますよ。

自分のポジションがハッキリしてくる

ポジションがハッキリするとは、つまりは立ち振る舞いや、磨くべき場所よくわかるようになるってこと。ぼくのクラスを受けてくれた新米インストラクターの人がこう言ってました。

「それぞれの先生に、いいところがある。まったくベクトルが違うのに、おもしろい」

 そのとおりだ!