「できる!」って自己暗示よりも「ああ、できちゃんだろうな」って確信があるときの方が安心して動けるし、その状態を目指したい。
―――11月が顔を隠して、12月の吐息が肌に刺さる日だった。
師走がひょっこり顔を出し、フライング気味に積もった雪が窓からの眺めを真っ白に染めた。
- 1、失敗だらけでも、なんとか生きていけた
- 2、「できる!」という暗示から「できちゃうんだろうな」という確信
- 3、「お前なら大丈夫」という太鼓判
- 4、あなたは希望の星である
- まとめ、確信はプラスもマイナスもない純粋な強さ
1、失敗だらけでも、なんとか生きていけた
その日僕は、あることで呼び出され、非情な現実を突きつけられた。結果、僕は悲しみと何かが抜けていくような虚脱感でいっぱいになった。
悲しみにくれながらも、一息つこうとカフェに入ると先客のおじいちゃんが一人と、店員さんが一人いた。
席に着くと梅酵素をつかったジュースを頼んでみた。その時点で泣きながら座っていたがおじいちゃんは気にせずに自分の人生のことを大声でしゃべっていた。
詳しいことはよくわからなかったが、話を要約すると
「人生で今までいろいろあって失敗だらけだったけど、なんとか生きてこれた。もう残り短いけどね」
というものだった。
僕は最高のタイミングでその話を聞くことができて、勝手に励まされていた。
おじいちゃんが帰るとき僕は思わず「おじいちゃん、長生きしなよ!」と声をかけた。
胸の中に感じた酸っぱさは梅酵素だけのものじゃないと思った。
2、「できる!」という暗示から「できちゃうんだろうな」という確信
それから店員さんに少し事情を話してみた。僕が泣いている理由について。温かいお茶をサービスしてくれた。あたたかさに心がやわらいだ。辛いことがあっても、こうやって無意識に、あるいは意識的に励ましてくれる人がいることを知った。
帰るときに「あなたに、この本をおすすめします」といって本を貸してくれた。
まだ読みすすめている途中なんだけど、こんな言葉が出てきてなるほどと思った。
マイナスに蓋をしない
世の中ではプラス思考が良しとされ、マイナスに蓋をしてひたすらプラスに傾いていこうとする。しかしその傾きが大きければ大きいほど、抑圧したマイナスが反転して表に現れてしまう。これが上手くいかない大きな理由だ。
確かに、と膝を叩いた。
要約すると、プラスだけに目を向けてマイナスに蓋をすると、もっとマイナスが表に出てくるというもの。
こうなりたいというアクセル、こうなれないというブレーキ
例えば開業してカフェのバリスタになりたいというアクセルと同時に、こうなれないというブレーキを同時に踏むようなもの。それでは一行に進むことができない。だからプラス思考は効果を発揮しないということだ。
「自分ならなれる!」と暗示をかけても、その裏で「なれない」という暗示もあるのだから。
そこのカフェで新しく、ヨガの講座を開こうと思う。これは「自分ならできる!」という暗示ではなく「ああ、できちゃうんだろうな」という確信。
3、「お前なら大丈夫」という太鼓判
辛いことを言われたあと、お世話になった人にLINEで連絡を入れてみた。そしたらその日のうちにたくさんのメッセージが届いた。
詳細は書けなかったけど、大変なことがあった人たちも元気にやっているとわかり安心した。どんなに大変そうなことがあっても、ちゃんと生きている人ばっかりだ。
その事実を確かめられただけで、ものすごい安堵感があった。
思い込みではなく、確信
辛いことがあったと打ち明けてみれば、僕ならいけるという言葉をたくさんもらった。
「かっしーなら大丈夫」「勇太なら、なんとかなるって」
これらの言葉が僕に「ああ、大丈夫だ」という確信をくれた。乗り越えてきた過去のハードルを思い返すヒントをたくさんくれた。
けして「きっと大丈夫!」という思い込みではない。これは未来予知にも迫る、確信。
4、あなたは希望の星である
もう1年以上がすぎる。僕がマーク・ウィットウェル*1に言われた言葉の一つ。
「あなたたちは希望の星だ」
この言葉の意味はわかる。誰だって可能性を持っている。それはわかる。だけど、もっと深い意味が込められている。もし可能性のある希望をひめた人なら、「あなたたちは希望だ」と言えばいい。
なぜ、「星」という言葉がついているのか。通訳の時点で付けられた言葉かもしれないけど、暗闇を照らす存在ってことを伝えたかったんじゃ?この傷ついた世界を癒す役目であり、光なんだとマークは考えているのだろうな。
なろうとしなくても
そして、マークは「希望の星になりなさい」とは言わなかった。すでに希望の星であることを伝えたかったんじゃないかな。なにか作り上げられたヒーローにならずとも、すでに僕らはヒーローなんだ。
生まれた瞬間から死ぬまで、可能性の塊だ
誰かのお子さんを目にして思うことがある。それは「未来の可能性が無限にある」という疑いようのない事実だ。しかも、歳をとっても可能性は星のようにたくさんある。25年生きてきたけど、新しい可能性はゴマンとある。
たまたまフェイスブックで流れてきた70歳を超えるようなおばあちゃんが、ヨガ講師になったというニュースを見た。もう、年齢を言い訳にすることはできない。言い訳しそうになったら、ヨガ講師になったおばあちゃんのことを思い出そう。
まとめ、確信はプラスもマイナスもない純粋な強さ
今回の出来事で得られた大きな教訓は「思い込み」よりも「確信」が強さを生み出すということ。
プラスに無理やり視点を定めることで、マイナスもその背後に潜んでいる。マイナスから目を背ければ、もっとマイナスは表に出てくる。
「大丈夫、俺ならできる!」という思い込みはマイナスを表立たせる引き寄せ。
確信は「また今回も、できちゃうんだろうな」という純粋な未来予知だ。
確信が持てないときはちょっと待って、情報や支援を集めよう。不安の種をひとつひとつ潰していこう。ゼロにはできないかもしれないけど、ある瞬間から未来予知的に確信に変わるよ。
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*1:クリシュナマチャリアの愛弟子であり、ハートオブヨガの創始者。ヨガの本質を伝える