タイムスケジュール通りにやってくる日本の電車。何百人も乗っけてるのにあれだけ正確なのはすごいですよね。
もちろん事故や天候によってズレたりもしますが。そんな電車の運行よりも正確にヨガのクラスを管理できたらすごくないですか?
「いつも消耗しているキミにヨガを送ろう」こと「いつヨガ。」へようこそ。
電車より正確にレッスンを終わらすことに定評のあるハートオブヨガティーチャー、柏原ゆうた(カシワバラユウタ)です。
ヨガのクラスを時間ぴったりに終わらせるにはいくつかコツがあります。コツというより、心構えのほうが比率としては大きいですが。
そんなに難しいことではありません。時間通りに終わらせることの快感を覚えるとやめられなくなりますよ。
毎週やってるレギュラークラスで10分20分と時間をオーバーするのは先生であるあなたにとって、そして生徒さんにとってどれくらい損なことなのか知っときましょうね。
もちろんワークショップなどや不定期開催のイベントをやるときでも同じように活かせることなので、ぜひ参考にしてください。
対象:いつも時間をオーバーしてしまう/30分オーバーはサービスだと思ってる/時間をオーバーしまくって怒られた
読了:約4分(3700字)
時間を増やすのはサービス?そんなわけない。それはヤマ(禁戒)に反するぜ。
レッスンの時間を30分オーバーしたけど、サービスですから!
60分は短いから、10分くらいごまかしてたくさんポーズやってます!
いやいやいや!!それは違うぜお嬢さん。
時間を伸ばしてレッスンをすることをサービスと捉えてる人がいますが、それは違います。
生徒さんの中には次の予定があって、少し急いでるサラリーマンがいます。電車の時間があって確実に乗り込みたいと思っているOLさんがいます。こどもを預けてあって時間通りに行きたい主婦さんがいます。
時間をオーバーすることで損をしたり、損とまでは言わないまでも少し急ぎながら次の予定をこなさなきゃいけない人がいます。
せっかくヨガをして心地よくなったのに急に忙しい現実に引き戻されたら、なんだかもったいないじゃないですか。
こういう時間オーバーをしてしまうヨガインストラクターにはいくつかの原因があると考えられます。
ヤマ(禁戒)の中に貪らないことや、盗まないことがありますが、時間においても言えることでしょう。
テクニックの不足、詰め込み型
純粋に時間管理のテクニックが不足している人。意識的に身に付けようとしないと身につかないものです。
本音では時間通りに終わりたいと願ってるにもかかわらず、時間をオーバーしてしまうという悲しい状態にある人ですね。
あるいは内容を詰め込みすぎて、全部消化するために時間がかかってしまっている人。申し訳ないとは思いつつも全部やりたい人。
ある意味でやさしいからだと思います。生徒さんに全てを伝えたいという思いやりのもとで行ってることですから。そう言う人はぼくの周りにもたくさんいます。
※こんなケースもある
ひとりひとりと対話を入れねばならないとき、どうしても時間をオーバーしてしまったり。
こればっかりは時間が足りないケースが多いですから。20人相手に90分だと対話するだけで時間が終わります。
コミュニケーション不足
生徒さんが次になにか予定があるということを知らない場合。コミュニケーションが少ないとちょっと気がつかないことですね。
いつもにくらべてそわそわしてたり、落ち着かない様子で屍のポーズ(シャバーサナ)をしていたり。終わったらササッと出ていく生徒さんっていますよね。
バスや電車の時間があるということがわかっていたら、回避できたことかもしれません。
時間は命という感覚の欠如、危機感のなさ
この感覚がないヨガインストラクターはちょっとやばい。時間はその人の命の断片という感覚がない。
80年くらいある人生のなかから1時間を切り取ってあなたにあずけているんです。かってに30分余計に切り取られたら困るじゃないですか。
これがお金だとものすごいシビアな人でも、時間においてこの感覚がない人がいます。
予定の長さの8割で考える。余らせるくらいのつもりで構成を考えよう。4つのコツ
ただひとつ、これだけを守るようにして構成を考えましょう。予定の8割の長さになるように構成します。
回数を重ねてレッスンを行うレギュラークラスの場合、時間の管理は難しくありません。何度かこなすうちに時間の感覚がつかめるので。
応用すれば計画を立てにくいイベントやワークショップでも活かせます。
20~30分ほど早くスタジオの中で待つ。「ウェルカム」の姿勢でいること。
先生が一番あとからやってくるのは、実は悪手です。誰もいない空間で生徒さんが待つわけですから、緊張します。
「ウェルカム」の姿勢で30分前からいてくれれば、それだけで生徒さんは安心します。
これが時間管理のなにに役立つのかといえば、その時間のうちにひとりひとりの生徒さんとコミュニケーションがとれます。
結果として生徒さんが次になにか予定があるということを知ることにもつながります。
さらに、ちょっと上級な心理的テクニックになるんですが、信頼のおけるインストラクターのクラスはスイスイ進むことが多いです。
これはぼくも3年くらいかかって肌感覚でわかってきたことですが、仲のよくなった生徒さんが多いときと、そうでないときでは同じ指示でも素早く伝わります。
「何度も通ううちに先生のいうことが読めるようになった」という要素もありますが、ちょっとした「間」が短くなります。
コミュニケーションをとった生徒さんと、コミュニケーションが取れなかった生徒さんでは同じ初回の人でも反応スピードが若干違うように思えます。
ピークポーズを完成させるという固定観念を捨ててみる。満足感と充足感をゴールとする。
最近のヴィンヤサヨガやパワーヨガのクラスは「ピークポーズ」というゴールを設定してヨガのクラスを進めることが多いです。
べつに悪いことじゃないですし、新しいポーズができるようになる喜びを奪いたくはないので。
※ピークポーズとはなにかクライマックスのポーズを設定して、新しいアーサナを身につけるゴールとすること。
ただ、レギュラークラスで時間が短いのにもかかわらず毎回のようにピークポーズばかりを追い求めていくと、ヨガインストラクターのほうも生徒さんのほうも消耗してしまうことがあります。
90分でしっかりとれるならまだしも、60分とか45分のレッスンの中で一つのポーズを完成させるのはかなりシビアなものがあります。
ここは発想を変えて、「充足感や満足感、あるいは幸福感」という感覚を「ピークポーズ」としてみてはどうでしょう?
ピークポーズを追い求めない、欲張らない。欲張った結果、限界地点をこえて怪我をしたりヨガのすばらしい効果を味わえなかったり。
ポーズの時間や回数、数そのものは減らせない?ミニマルな内容でも満足感は得られる。
5回も繰り返さなくても3回で十分ということもあります。太陽礼拝を思い切って回数を減らしてみる。もっと言えばなくしてもいい。
代用のシークエンスで同じだけの効果を得られるのなら、太陽礼拝を入れる必要はありませんよね。
儀式的な意味で絶対に必要?そこまでしてこだわる理由は?
ぼくは思い切って20種類あったヨガのポーズを10種類まで減らしました。結果的に得られる満足感は変わらず。
むしろ他の要素、生徒さんとの対話、屍のポーズ(シャバーサナ))、バハーヴァナ(瞑想)、プラーナヤーマ(呼吸法)の時間を増やすことができたので得られる満足感はアップしたようです。
余りは屍のポーズ(シャバーサナ)、バハーヴァナ(瞑想)、プラーナヤーマ(呼吸法)の補填に回す。
削りまくって余ったらどうするんだ?という疑問にはシンプルな答えを出します。アーサナのあとにくる要素の補填に回せばいいんです。
ヨガのプラクティスの順番は伝統的にこうなってます。
アーサナ、屍のポーズ(シャバーサナ)、プラーナヤーマ(呼吸法)、バハーヴァナ(瞑想)、日常(人生)
アサナ、プラーナヤーマ(呼吸法)、瞑想、そして人生は継ぎ目のない流れです。
ハートオブヨガ自主練デザインブック(作:小野洋輔)
このとおり、アーサナのあとはいくつもの要素があります。むしろアーサナはイントロじゃないですかーやだー!
呼吸法と瞑想のガイドが苦手、屍のポーズ(シャバーサナ)も時間が持たないというのであれば、いくつものガイドをご紹介してるので参考にしてください。
マインドフルネスのテクニック、ボディスキャンの誘導とその音声を公開します。ヨガニードラの練習に
自分だけのシャバーサナのガイドは決まった?2016年度はシャバーサナ完全攻略!
シャバーサナのガイド、誘導のサンプルです。参考にしてください。
時間という命の一部を尊重する。奪わない、貪らない。
ヨガの指導者として、時間という命の一部を尊重する気持ち。もうすでに持っているあなたは、時間管理の難しさに苦しんでいたかもしれません。
ですがもう大丈夫。ほんの少しのテクニックがあれば、それで解決します。
それではまた。
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