ヨガの中には息を止めるテクニック(クンバカ)が存在します。習ったことありますか?ぼくはあります。
ある程度の訓練を積んだ、それも呼吸を中心としたヨガを練習している人には、この呼吸を止めるテクニック(クンバカ)が練習を深める良い助けとなります。
経験の長いヨガの先生からの指導がないと危険も伴うので、実践する場合は指導者の下で習い、それから自分でも行うようにしてください。
呼吸は4つのパートからなります。
外的保息(バーヒャクンバカ)、内的保息(アンタルクンバカ)、そして中間の保息がある。空間、時間、数を観察することで、呼吸は長く微細になる。
まあ単語は覚えなくても問題ありません。大切なのは安全なやり方を守って練習すること。
息を吸って呼吸を止めるアンタルクンバカは少々難しさと危険性を伴うので、息を吐いてから止めるクンバカを練習してからのほうをオススメします。
息を吐いてからのクンバカは練習しやすいので、こちらの方から練習してみましょう。
クンバカのアーサナへの取り入れ方
例えば座った前屈のポーズでバーヒャクンバカ、息を吐いてからのクンバカを加えます。
- 息を吸って両手を持ち上げる。
- 動きを止めて息を吐ききる。
- そして呼吸を止め続けながら倒す。
体を後ろに反らす後屈の場合でも同じように練習できます。ブリッジのポーズで考えてみてください。
- 息を吸って腰をあげて後屈。
- 動きを止めて息を吐ききる。
- 呼吸を止めながら腰を床に戻す。
※自己流で判断して勝手にやるのは危険ですので注意してください。
最強のヨガレッスンというヨガの解剖学の本にも、このクンバカのテクニックについて書かれています。
呼吸法やクンバカについて知識のある指導者からマンツーマンで教わるようにしてください。
また指導者の場合は安易にそれを生徒に伝えるのではなく、きちんと力量を見極めること。
- 普段から呼吸を中心とした練習をされているかどうか。
- 呼吸を止めることができるだけの肉体のポテンシャル。
- 心臓や呼吸器官の疾患がないこと。高血圧、生理中、極度の疲労状態などの不健康な状態。
それが見て取れるのであれば教えてもいいでしょう。
このクンバカというテクニック、行うだけのきちんとしたベネフィットがあります。
- 息を吐きながら、普通に体を前に倒す場合。
- 息を吐ききってから呼吸を止めクンバカしながら体を前に倒す場合。
それぞれでお腹にかかる引き締め、締め付けの力の具合が違います。ヨガ的な言葉で言えばウディヤナバンダと言われるもの。
後者は腹部の圧迫が強まります。内臓の老廃物の排泄を助けたり、消化器官の機能を高めます。
また、お腹を引っ込めるのにとても効果があります。ただし生理中などは禁物。
クンバカというのは、決して息を止める時間を何分も取って呼吸器官を酷使するのではありません。
体に対しての適度な刺激を加えることで心地の良い開放感を得るためにやります。
そうでない肉体的に丈夫な人であれば大きな恩恵を受け取ることができるテクニックです。
ご自分の先生から学ぶことが出来たら、ぜひ活用してみてください。
できればクンバカやバンダについてはマンツーマンで習うことがおすすめされます。
クンバカをプラーナヤーマに導入する
プラーナヤーマ、呼吸法におけるクンバカというのも非常に効果の高い練習です。
アヌローマプラーナヤーマ、ヴィローマプラーナヤーマなど。さまざまなテクニックがあります。
ぼくが普段練習し、安全で取り入れやすいサーマ・ブリッティ・プラーナヤーマの方法について紹介しよう。
それぞれの長さが均等になるよう努力します。すべて同じ長さ=サーマ(均等な)
- xカウントかけて息を吐く。
- 吐ききったあとにxカウント息を止める。
- xカウントかけて息を吸う。
- 吸ったあとにxカウント息を止める。
と言った練習です。詳しくはこういった書籍に書かれています。
適切に行えば情緒を安定させて、心肺機能を高めます。気持ちを穏やかにしてくれるでしょう。
もちろん過剰にクンバカを続けたり、苦しさを我慢して強引にやるのであれば、それは怪我のもとです。
あるいは内臓や体の内側に対する大きな負担になってしまいます。呼吸は良薬、しかし正しい薬も度を過ぎれば毒となってしまいます。
ですので適切に呼吸法やクンバカについて教えられる指導者のもとで適切に学ぶことをお勧めします。
プライベートレッスンには力を入れていますので、どうぞご連絡ください。